コーチングって効果あるの? 具体的なコーチング効果とこんな社員は受けないほうがいいというケースをご紹介

トレーナビリティー 新井です。

コーチとして活動をしていると、コーチングを受けたほうがいいかどうか、迷っているという方が多くいます。私はコーチですから、ぜひコーチングを受けてほしいのですが、一方で無理やりやらせるのもどうかなあと思います。

そこで今回は、よくあるコーチングの疑問や誤解に対する回答をお伝えするとともに、こんな人はコーチングを受けないほうがよい、という例を紹介します。

コーチングには効果があるの?

コーチングの疑問の筆頭には、これがあるでしょう。
コーチングって、効果あるの?です。

コーチングに懐疑的な理由や、意味がないと感じる理由は以下のようなものが考えられます。

そもそも効果が見えない

コーチングは、効果が数字に表れにくいといわれます。人によっては、コーチと会話して気持ちよくのせられているだけ、という方もいます。

営業のような数字の成果が見えにくいため、どんな効果があるのか、それが見えるのかが気になり、導入できないのではないでしょうか。

費用対効果の問題

コーチングは、プロのコーチとの個別のセッションやグループセッションなどを必要とするため、費用がかかることが多いです。中小企業にとっては、コストがかかりすぎてしまうこともあります。また、コーチングによる成果が得られるまでには時間がかかるため、すぐに成果が出ないということも懸念される場合があります。

コーチングの効果

では、実際にコーチングには効果がないのか、見えるかできないのかを紹介します。

まずはコーチエイ社の調査をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

https://www.coacha.com/research/report/vol02/ より引用

企業のトップや執行役員などの経営人材を対象に1対1で行う「エグゼクティブ・コーチング※1)」が、日本の企業でも数多く導入されるようになっています。

そこで、クライアントであるエグゼクティブ本人が効果を実感する項目について、調査を実施しました。

調査はコーチング研究所が世界のコーチへ提供しているコーチングの評価ウェブシステム「Coaching Skills Evaluation System(CSES)」(※2)を利用しました。

調査の結果、「効果がある」と回答したクライアントの割合が多かった上位5項目は、図1の通りでした。1位は「ビジョンの明確化」であり、93%のクライアントがその効果を実感しています。

コーチングでは、目標や将来のことについて考え、具体化するプロセスがあります。コーチング期間中に目指す目標の決定、さらにその目標が達成された先に何があるのかについて、コーチとクライアントは対話を重ねます。こうしたプロセスが、「ビジョンの明確化」を効果として実感することにつながると考えられます。

他に効果を実感する項目としては、2位「フィードバックの受容」85%、3位「自己認識の向上」83%、4位「組織目標の明確化」、5位「新しい方法への挑戦」と続く結果となりました。

調査対象:コーチ・エィがサービス提供する「エグゼクティブ・コーチング」を受けた107名
調査期間:2013年1月~2014年10月
調査方法:「エグゼクティブ・コーチング」の終了後、ウェブアンケートへ回答
調査内容:Coaching Skills Evaluation Systemコーチングの効果に関する21項目 5段階評価で「5.よくあてはまる」「4.あてはまる」を選んだエグゼクティブの割合

 

次に同じくコーチエイ社のコーチング研究所の調査を紹介します。

こちらはコーチングの資格の有無で成果や満足度に差が出るかというものです。

①ICFの資格有無による、クライアントの「目標達成度」「満足度」の違い

 

 

 

 

 

 

 

②ICFの資格有無による、クライアントの「コーチングの効果」の違い(差の大きい順に記載)

 

 

 

 

 

 

 

 

https://cri.coacha.com/reports/vol24/ より引用

いずれもICF資格を有する方の方が高い効果を得ていることが分かります。
さらに、2つ目の図をご覧いただけると分かる通り、ICFの有資格者でなくとも一定の成果が出ていることが分かります。

 

コーチングを受けないほうが良い方

では、このようなコーチングの効果が認められているにも関わらず、受けないほうが良いという方はいるのでしょうか?私のコーチとしての個人的な経験からご紹介します。

自己変革の意識が低い、変わることを嫌がっている方

コーチングは自己変容を目的としたものであり、クライアント自身の意欲や努力が必要です。自己変容への意欲が低い場合、コーチングの効果を実感することが難しいことがあります。

心理的な障壁がある方

心理的な障害がある場合、コーチングの効果を実感することが難しいことがあります。例えば、うつ病やパニック障害などがある場合は、まずは心理療法などの専門家に相談することが必要です。

私自身もこうした病気を経験しましたが、ある程度症状が落ち着かないと、考えを深めるどころかさらに自己嫌悪に陥ってしまうこともしばしばあります。まずは専門の医師に相談することが先決です。

 

さいごに

いかがでしょうか?コーチングの効果をイメージできたのではないでしょうか?

コーチングはあいまいな表現で語られることが多いですが、しっかりとした効果が見込めます。ぜひ興味のある方は導入してみることをお勧めします。

https://t-ability.com/contact-us/