後継者がいない!次の経営幹部を採用する際に考慮すべきポイント

あなたの会社には、信頼できる副社長やNo.2は存在していますか?

副社長、No.2は、組織の発展に欠かせない役割を果たします。優秀な副社長は、組織の目標や戦略に合わせた方向性を示し、従業員の成長を促進し、組織の発展に貢献することができます。また、従業員とのコミュニケーションを重視し、適切なフィードバックを行い、問題解決に取り組むことができます。副社長は、単なる上司の代理ではなく、組織の発展に不可欠な存在であることを忘れずに、その役割を果たしていくことが重要です。

しかし、実際にそうした人材がいるかというと、ほとんどの会社経営者は「自社にはいない」というでしょう。今回は、そうした人材を採用する際に考慮すべきポイントを紹介します。

採用で考慮すべきポイント

企業文化への適合性

まず、経営幹部候補者が企業文化に適合しているかどうかを判断する必要があります。企業文化は、組織のアイデンティティを表し、社員の行動や価値観に影響を与えます。候補者が企業文化に適合していない場合、その人が経営幹部として成功する可能性は低くなります。

企業文化への適合性を判断する方法は、以下の通りです。
• 候補者と社員との面談
• 候補者が過去に参加したプロジェクトや業務の分析
• 候補者のビジネスに対する考え方や価値観の把握

企業文化への適合性を確認する場合はまずはしっかりと本人と面談をすることが重要になります。

では、その面談でどのようなことを確認すれば良いのでしょうか。

具体的に確認すべきことは本人が困難に立ち向かっていく際にどのようなアクションを取りがちかということ あるいは会社の中で意思決定をする際にどのようなポジションを取ろうとするかという点です。

なぜ これが重要かというと困難に立ち向かっていく際には本人の考え方や行動のパターンというものが如実に出るからです。

例えば、困難の際ににしっかりと計画を立てて準備をして臨んでいこう、という方もいれば、まずはアクションを起こして 当面の問題をとにかく解決しながら問題の本質を探ろう、という方もいらっしゃいます。

トラブルや困難の状況下では緊急的に対処することが求められます。この緊急下において 本人の特性 傾向が出やすいと言えます。

会社の中での意思決定も同様です。自分から何か意見を出してそれをリードしようとするのか、それとも、誰かの意見をまとめていって自分が調整役になるのかという違いが出てきます。このような違いが会社の中で 合うか合わないかという点を考えていきましょう。

スキルセットと経験

経営幹部には、ビジネスに関する幅広いスキルセットと経験が必要です。例えば、リーダーシップ能力、戦略的思考、ビジネス開発などが挙げられます。
スキルセットと経験を判断する方法は、以下の通りです。

• 過去の業績や成果の分析
• 面接での質問やシミュレーションの実施
• ビジネスプランや戦略の策定プロセスへの参加経験

特に面接では良いことを伝えようという意識が働くため、こうした情報について限定的に話してしまい失敗や困難をどう乗り越えたのか、あるいは乗り越えられなかったのかというような情報が欠けてしまうことが多々あります。

それですと 経営幹部として入社いただいた際に本当に会社を引っ張っていくことができるのか、あるいは ビジネスを推進することができるのかということがわからなくなってしまいます。

そうした状況を防ぐためにも面接を通じて 経営幹部候補を見抜く際にはSTAR面接というものをしっかりと取り入れて 多面的に情報を引き出すようにしていきましょう。あるいは面接だけではなく、適性検査を受けるということを通じて その方の理解力であったり ビジネス的な能力を測るということも重要になってまいります。

リーダーシップ能力

経営幹部には、リーダーシップ能力が求められます。リーダーシップ能力とは、社員を率い、ビジネス目標を達成するために必要な能力です。
リーダーシップ能力を評価する方法は、以下の通りです。

• 過去のリーダーシップ経験や成果の分析
• 組織内の評価やフィードバックの分析
• シミュレーションやグループディスカッションの実施

リーダーシップについて評価をする場合にまず大事なのが、候補者がリーダーシップというものをどのように定義しているのかを聞くことです。

人によってリーダーシップの定義は様々です。場合によっては古いリーダーシップ、具体的には人をハラスメントまがいの声掛けで引っ張ろうとするというようなリーダーシップを活用する方もいらっしゃいます。それでは21世紀の会社としては不適切になってしまいます。しっかりとリーダーシップについてどのように考えているかを確認しましょう。

次にリーダーシップの定義を理解したら、なぜそのようなリーダーシップを自分なりに定義するに至ったのかという背景について確認をしていきましょう。 というのも、人がリーダーシップを発揮しようという際には必ずその人なりの困難であったり壁に乗り越える経験というものがつきまとうからです。そうした経験を経てその人なりに自分のリーダーシップ定義をどう アップデートしてきたのかということを確認することが重要です。

次は、その方のリーダーシップ能力が実際にどの程度あるのかを確認する フェーズになります。

ここでは本人に自己評価を申告させるということも重要ですが、部下であったりプロジェクトのメンバーからどう評価されていたのか、または部下や プロジェクト メンバーに言われたきつい一言としてはどのようなものがあったのかということを確認しましょう。

こうしたリアルな声をできる限り多く引き出すことによって実際にどのようなアクションをとっていたのかを推察することが可能になります。

最後に シミュレーションやグループディスカッションも有効です。特にシミュレーションという観点では会社側が準備をする ことが重要にはなってまいりますが、しっかりと準備をして本人に考えさせましょう。

シミュレーションがしっかりと作られていれば、本人の論理的な思考力、問題の分析、把握力 さらには自分なりにプランニングする力、など様々なものを見抜くことが可能になります。じっくりと考えて シミュレーションケースを作成してください。

3つの観点が欠けると何が起こるか?

経営幹部を採用する際には、先の3点が非常に重要です。では、ここが抜けると何が起こるのでしょうか。

経営戦略の失敗

経営幹部が適切な能力を備えていない場合、適切な経営戦略が立てられず、ビジネスの方向性や目標がおかしくなります。

組織全体が目的を見失い、業績の低下や不振につながる可能性があります。

人材の流出

優秀な社員が、経営幹部と合わないことを理由に退職する可能性があります。そのため、経営幹部を採用することによって、現場の優秀な人材が流出するという、人材流失のリスクが高まることがあります。

組織の混乱

経営幹部が不適切な人材だと、組織の目標や業務が不明確になり、組織全体が混乱する可能性があります。例えば、優先順位がおかしくなり、やるべき業務が後回しになる、意思決定が遅れて現場がしりぬぐいする、等が発生します。

そのため、社員のモチベーションが下がり、業績低下や組織内のトラブルが発生することがあります。

 

さいごに

いかがでしょうか?

副社長は、組織の発展に欠かせない役割を果たします。優秀な副社長は、組織の目標や戦略に合わせた方向性を示し、従業員の成長を促進し、組織の発展に貢献することができます。また、従業員とのコミュニケーションを重視し、適切なフィードバックを行い、問題解決に取り組むことができます。副社長は、単なる上司の代理ではなく、組織の発展に不可欠な存在であることを忘れずに、その役割を果たしていくことが重要です。

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