組織・人事コンサルタントの新井です。
営業育成についてのコラム、今回は「新人のホウレンソウ」についてコラムを書いてみたいと思います。
※同様の文章を「日本の人事部」様にも掲載しております。
「ホウレンソウ」はビジネススキルの中でも初歩的なこととして様々な場面でその重要性が説かれています。
しかし「きちんとしたホウレンソウがなされない」と感じる上司の方も多いと思います。
一方で、「ホウレンソウをしても意味がない、機能していない」いう部下の方もいらっしゃいます。
意味がない、機能していないと感じれば、ますますそれに割かれる力や時間は減っていき、
良いホウレンソウはうまれにくくなります。
「きちんとしたホウレンソウがなされない」と言う上司の話を聞くと、
・報告書や日報が正しく埋まっていない、意味のある内容が記載されていない
・忙しいのに趣旨の分からない話をされてしまい、何を言いたいのか伝わらない
などの声がよく聞こえていきます。
反対にホウレンソウが機能していないと仰る方の多くは
・それが「形式的」になされているがために「単なる作業」としてホウレンソウを捉えている方
・上司等にホウレンソウをしたところで反応や次の仕事に進まないという経験を積んでいる
という2種類の方が主にいらっしゃると感じます。
こうして考えると、ホウレンソウを良いものにするためには、
実質性と業務促進性の2点にフォーカスした「ホウレンソウ」を創りあげる必要があります。
そしてそれは、新人時代からの習慣にしてあげなければ、
後々になって「ホウレンソウなんて意味がない」という従業員を生み出すことになってしまいます。
では実質性と業務促進性にフォーカスする「ホウレンソウ」とはどんなものでしょうか?
私は新人とのホウレンソウは、「必ず相談からスタート」し、
そして、相談の結果「報告のタイミング」「基準値」を決めることをお勧めしています。
「相談から」始めることで、部下がどう動こうとしているのか、どんなリスクや可能性がはらんでいるかを
上司が先に把握することが出来ます。
その会話の中で、どこを目指すのか、どう進めるのかをアドバイスしてあげましょう。
そして、「報告のタイミング」を決めることで、納期意識を身につけさせます。
相談の段階で、どんな報告が欲しいのかまで決められると良いでしょう。
特に「基準値」というのは、営業業務の結果「どういう状態になっていたらOKか」の目安を設けることです。
これを小さなステップで設けることで、新人がPDCAを回せたり途中経過時点で危機意識を持たせたり
ということが可能になります。
上司としては、報告時に「基準値を下回っている」という報告が上がってくることによって、
次の一手をスピーディーに打つことが出来るようになります。
このサイクルが回るようになると、「ホウレンソウ」というコミュニケーションの時間に意味が生まれます。
「ホウレンソウ」の内容は、おそらく会社ごとで何を求めるかが変わるでしょう。
しかし、上記のように「仕事に必要な数値/タイミング」を意識することで意味深い時間を作れるはずです。
ぜひ貴社でもトライしてみてくださいね。