管理職が育たないと悩む社長のための、成果をだす管理職の育成方法

トレーナビリティー 新井です。

人事コンサルティングをしていると、

  • プレイヤーとしては優秀だが管理職としてはうまくいかない
  • 管理職として求めていることをやってくれない
  • 甘やかしてしまい、部下に厳しく伝えられない
  • 管理職とは名ばかりで役割を全うできていないという声をよく聴きます。

こんな社長は、ぜひご覧ください。

できない管理職は、組織にどんな影響を与えるのか?

管理職についている本人が、自分の能力不足に気づき、それを補う努力ができればよいです。

しかし、能力や実力が不足したままで指揮をしていくことになってしまうと、組織の内外で悪影響が出てきます。できない管理職が組織に与える影響は大きく3つあります。

パフォーマンスの低下

管理職がマネジメントを全うできていないと、メンバーのモチベーションが下がったり、スキルを管理できず、組織全体の生産性が低下します。

これが少人数のチームだけだったら、まだ影響は小さいのですが、大きな部署であったり、一人ひとりに高いパフォーマンスを発揮するような部署だと、問題は大きくなります。

一人の管理職がダメなために、会社全体が悪くなる・・・ということが発生します。

リスク管理ができずトラブルが増加する

能力の高い管理職は、計画や戦略立案の時点で、リスクを見込んでトラブルを回避して業務遂行にあたります。

しかし、管理職の能力が不足していると、事前に問題を予測することができません。トラブルが起きてから問題解決に取り組むのでは遅くなりますし、そもそも問題解決能力が不足しているのであれば、トラブルは解決されずに課題ばかりが蓄積されます。

結局、社長が出て行って解決したり、管理職に対してマイクロマネジメントをせざるを得ないということになりかねません。

社員が育たない

私はよく、「マネジメントは遺伝する」と言っています。

社員は、マネジメントができない管理職を見て育っているので、同じような道筋を辿ることになります。当然、管理職としての成長ができません。

また、部下はモチベーションが上がらずに、能力が活かされることもなく、嫌々と仕事をするようになるため、人材が育たないだけでなく仕事にやりがいを感じず、職場環境も悪くなり、離職者の増加も考えられます。

優秀な人材が採用されることがあっても、力を発揮することができないので、退職が増えてしまいます。

管理職を育てる方法

では、管理職を育てるにはどうしたらいいのでしょうか?

管理職の役割を明確化する(職務の定義)

管理職に対して悩んでいる社長のほとんどが、管理職に対して自分のコピーになってほしいと思っていたり、あるいは漠然と「ちゃんとやってほしい」と考えています。

これでは管理職は育ちません。まずは役割を明確にしましょう。

例えば・・・

部長:会社の経営方針に基づき、経営目標達成のための部の戦略を立てる

課長:自らが規範となる、部下をまとめ、部下が課せられた目標を達成できるように育成をする

と、求めること要件を企業側が社員に明示することが必要になります。

 

これがないと、社員も「あなた今日から課長ね!」と言われても、役職はついたものの、何を求められているのか、何をすればいいのかがわからなくなってしまいます。

まずはこの役割を明確にすることが大事です。

職務の定義はどう進めるか?

能力の高い管理職は、計画や戦略立案の時点で、リスクを見込んでトラブルを回避して業務遂行にあたります。

しかし、管理職の能力が不足していると、事前に問題を予測することができません。トラブルが起きてから問題解決に取り組むのでは遅くなりますし、そもそも問題解決能力が不足しているのであれば、トラブルは解決されずに課題ばかりが蓄積されます。

結局、社長が出て行って解決したり、管理職に対してマイクロマネジメントをせざるを得ないということになりかねません。

管理職登用基準と評価制度をつくる(運用する)

役職要件の次に必要になってくるのは「役職者になるためのルールづくり」です。役職要件を定めたとしても、どうやったら役職者になれるのか?役職者になるために必要なプロセスを整理しておかないと、社長の気分や社歴で管理者が決まりかねません。

例えば、営業の社員であれば、年間どのくらいの実績を出せばいいのか?どのような要件を満たせば役職が上がるのか?

何をすれば役職者の業務として必要十分なのか?それを誰が、どのような方法で評価するのか?その方法は客観的か?そして、適切に業務をした場合、給与がいくらもらえるのか?

社員の皆さんが気にしているのは「給与」の部分になりますので、役職要件や昇格降格ルールがどう給与制度と紐づいてくるのか、という部分が最も重要になります。

研修を通じて基礎知識を学ぶ

管理職ほど、研修で知識とスキルを学ぶ必要がある職種はありません。

現場経験も必要ですが、適切な理論的バックボーンに則った理解がないと、我流で部下を壊すようなマネジメントになりかねません。

お勧めの研修テーマは

  • 目標設定
  • ロジカルシンキング
  • チームビルディング

の3つです。この3つのスキルについては、しっかりと学んでおかなければ「OJTしかできない管理職」になってしまいます。マネージャーは、ただ仕事を教えるのではなく、未来を見通して、必要な技術をメンバーに身に着けさせる、あるいはチームを作り動かすことが必要です。

また、チームのマネジメントをよりレベルアップさせるのであれば

  • 1ON1やコーチングの技術
  • 労務管理、ハラスメント研修
  • 商売センスを磨く

という研修が必要でしょう。

 

コーチングを受ける

マネージャー・管理職として、冷静さを保ち、かつ必要な業務にリソースを集中するためにもコーチングを受けることは非常に高い効果があります。

特に、研修を受けたあと、本当にそれを活用できているかや自分自身に隠れた課題がないかを発見するためにも、定期的なコーチングセッションをお勧めします。

特に2つ、大事なポイントがあるので、紹介しましょう。

  1. 新たな視点を得られる
    自分たちの組織には、それぞれの部署や社員の立場があります。そのため、自分たちのやり方にとらわれてしまい、物事を単純に考えてしまうことがあるかもしれません。しかし、外部のコーチングを受けることで、新たな視点を得ることができます。コーチは、豊富な経験と知識を持ち、客観的な目線で事を見ることができます。自分たちが見落としていた問題点や、改善点を指摘してくれることがあります。それにより、新たなアイデアや、自分たちのやり方を改善するためのヒントを得ることができます。
  2. スキルアップにつながる
    コーチングでは、自分自身に気づき、自己改善を促すことが目的とされています。そのため、自分自身の強みや弱みを知り、自分自身を向上させることができるようになることがあります。また、コーチからのフィードバックにより、自分自身が気づいていなかった課題や、改善点を指摘されることがあります。そのため、自分自身のスキルアップにつながることがあります。

新たな管理職を採用、登用する

既存社員ではうまくいかない場合は、ポジションを別の人間にあけわたすことが求められます。外部採用、または内部登用です。

外部から採用する場合は、「マネジメントの経験者」を採用しましょう。業務や業界経験も大事ですが、半年以内にキャッチアップできる程度の器用さや基礎力の高さ、または類似経験を持っているのであれば、必ずしも同じ仕事を経験していなくても構いません。

内部登用の場合は、社歴や先輩・後輩といったしがらみがありますので、それらを乗り越えられる方を引き上げる必要があります。先輩に気を使いすぎる方ではなく、相手がだれであれ、「意見」をもち、伝えようとする方を選びましょう。

次に、業務を俯瞰する力、相手の感情と会社の目標を両立させようという気持ちがあることが最低条件です。

良い人材がいれば、内部から登用したほうがスムーズに進むケースが多いので、ぜひ進めてみてください。

さいごに

いかがでしょうか?

管理職は会社の要、ここへの投資を惜しんでしまうと結果的にうまくいきません。

しっかりと投資をして、良い管理職を育て、より強い会社になってください。

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