営業がぶつかる最初の悩みといえば、「アポイント」ですよね。テレアポ(リクルートではテレクリと呼ばれていました)は、やっぱり最初はなかなかアポイントが取れないのが実情です。
この記事では、テレアポトークスクリプトを2つ紹介します。基本となるスクリプトを理解している方がアドバンス編として活用頂けることを想定しています。
※受付突破と基礎用編は別記事(テレアポ受付突破術7選テレアポ初心者のための、担当者に電話を回してもらえる受付突破術7選!、テレアポトーク事例紹介!王道スクリプトを活用して、アポ率アップ!)をご覧ください。
そのまま使うことはできないと思いますが、エッセンスを抜き出してご自身の商品や業界に当てはめて使ってください!なお、今回のトークの一つは、事前にメールまたはfaxを送っていることを前提としています。
セミナー等のフロント商材との2段構えにする
一つ目は、セミナーや小冊子、レポート等のフロント商品と、本来頂きたいバックエンド商品の組み合わせでアポイントを狙いに行く方法です。
フロントがあることで、顧客に対してアプローチがしやすくなるだけでなく、フロントをきっかけに取引を開始し、連絡をする口実を作ることができます。フロント・バックづくりを意識してマーケティングをするのは非常に重要です。
ここでは、フロントの提供をしたいという連絡から、アポ取りに動くパターンを紹介します。このトークがマスターできると、新規のテレアポで10%~15%程度はアポイントが頂けるはずです。
準備時間とのトレードオフで考えてください。
実際のトーク例
お世話になります、トレーナビリティーの新井ですが、
今回、弊社の提供する「中小企業が無料で教育体系を作るための実践セミナー」についてご案内できればと思い、連絡をさせて頂きました。
多くの企業で悩まされている人材育成について、助成金を活用しながら実質無料で自社の教育体系を構築するという内容なのですが、ただご条件がありまして、雇用保険の滞納がないこと、および会社都合の退職がないということなんですが、御社いかがですか?
①-1(大丈夫、滞納なし、退職なし)
それでしたら、情報としてお聞きになって損はないかと思いますので、ぜひお越しください。×月×日の–時なのですが、スケジュールはいかがですか?
②-1(空いている)
よかった、お役に立てると思います。ちなみに、今教育体系づくりでお悩みのことってありますか?可能な限り当日のコンテンツに盛り込めればと思うのですが、、、
→ なるほど、承知しました。当日のお話もそうですが、このお悩みでしたら、別の資料もありますので、そちらもお持ちしますね。セミナーまで日がありますので、来週の●曜日にそちらにお持ちできればと思うのですが、いかがでしょうか。
②-2(空いていない)
そうでしたか、残念です。終わったら資料をお送りしますね。郵送先のメールアドレスを教えて頂けますか?
→ありがとうございます。ではこちらにお送りします。ちなみに今教育体系づくりでお悩みのことってありますか?もしあれば、セミナーが合わないので別途他の資料も交えてお持ちしようかと思いますが、来週の●曜日のご都合はいかがですか?
①-2(分からない、うちはダメ)
そうでしたか、残念です。助成金は国、具体的には厚生労働省が提供するものなので、どうしても雇用保険や雇用の維持が重要なんですよね。別の箇所から出ている補助金であればそんなこともないのですが、ご興味ありますか?
③-1(興味ある)
そうでしたか、ではその情報をお持ちしますね。セミナーでは扱わないので、直接お持ちしますが、・・・(日程調整)
③-2(興味ない)
そうでしたか、承知しました。では…(電話終了)
メリット、デメリット
このパターンのメリットは、フロントでの接触、フロント日時が合わない場合は「興味がある」ことが分かっているためにアポイントが頂きやすいこと、フロントが対応できない場合も別ケースで接触ができるというように、アポイントに繋がる分岐が増えることです。
これを効果的にするためには、フロントの商材に魅力がなければいけません。しっかりとフロントを作り上げましょう。
同時にこれはデメリットにもなります。フロントの魅力がなければ時間を掛けても無駄です。普通のテレアポをした方がよっぽど効果が出るでしょう。
限定性を意識させる
次が、商品提供の限定性を積極的に出すパターンです。限定性とは、商品点数に限りがある、提供期間に限りがあるなど、欲しいと思っても必ずしも手に入れられるわけではないということです。
ここではFaxDMやメールを事前に送付していることを前提にトークを組み立てています。Faxやメールがなくても使えますので、ご自身で工夫してみてください。
限定性というのは、とても重要なキーワードです。ぜひテレアポに限らず色々な場面で活用してください。
実際のトーク例
お世話になります、トレーナビリティー新井ですけど、
先日、貴社の○○様宛に先着80社限定で企業の離職率を押さえるためのサービスについてご連絡をさせて頂いたのですが、ご覧頂けましたか?
①-1(届いていた、見た、確認した)
ありがとうございます!ご覧頂いた率直な感想で結構なのですが、お役に立てますでしょうか?
②-1(興味ある、立てると思う)
ありがとうございます。来週の○か○であれば(アポ日程を確定)
ちなみに、どういったことでお困りなのかお教え頂きたいのですが、どんな方が離職しているのですか?
→具体的な属性を聴く
ありがとうございます。では、そうしたお悩みを解決できるようご提案しますね。
②-2(興味ない、関係ない、役に立たない)
そうでしたか、失礼しました。お役に立てないのであれば残念です。お知らせご覧頂きありがとうございました。
ちなみに最後にお聞かせ頂きたいのですが、どういった点がお役に立てないと感じたところでしょうか?
→可能であれば相手の状況を聞いて終わる
役に立てない、と言っている方にはプッシュしない
①-2(知らない、見ていない)
そうでしたか、お忙しい中お話させて頂きありがとうございます。簡単に言うと、研修とコーチングを通じて社員の離職防止、更なる活躍を狙うというサービスで、もし御社が「どうも社員が元気ないなあ、真剣じゃないなあ」というお声があればお役立ちできると思いますが、来週の・・・②-1に移動しアポ取り
→もしアポ日程を出しても興味がなければ②-2へ
先にダブルバインドテクニックで日程調整を狙うことが重要
メリット、デメリット
メリットは、興味がないと言っている顧客の時間を奪わなくてすむこと、そして一度フロントの案内をしているのでこちらのサービスに合うかどうかをスムーズに判断できることです。また、無理してプッシュせずにすむというところが大きなメリットです。
デメリットは、フロント商品ありきということ、また相手からクレームを受ける可能性があるということです。フロントのDMやFAXについてお叱りを受ける場合があります。その場合はすぐに引きましょう。
まとめ
いかがでしょうか?様々な方法があるテレアポですが、フロントが出来ている方はこのパターンを試してみることをお勧めします。
スクリプトは、概ね500~1000件程度で見直しをしましょう。感覚的な話にもなってしまいますが、アポイントが頂けるトークを目指し単語や言い回しの工夫をしていくことが何よりも重要です。
上記の概念をより詳しく解説し、かつ現場で使えるようにするための研修・コンサルティングを用意しています。
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