営業研修は必要でしょうか?
当社も営業研修を提供させて頂いていますが、しばしば「営業研修なんて必要ない、不要だ」という声を頂きます。研修を提供する会社だから言うわけではありませんが、営業研修は意味があると考えています。
営業研修を実施すべき6つの意味
もちろん、研修ですからスキル・テクニックを知りたいというニーズにはお応えできます。ちゃんと学んでいただき、それを活かせる方々はぜひ続けてください。
「営業研修は必要ない」という方からは「効果がない」「習ったスキルを使わない」「自社に合わない」「本に書いてある」「営業はセンスだ」といったお声を頂きます。
もちろん、そうした研修が存在することも事実です。センスという声もよくわかります。
ただ、やはり私は、研修は必要であると考えます。営業研修を実施すべき理由、意味は次の通りです。逆の言い方をすれば、営業研修を発注するのであれば、次の効果が見込めない会社には依頼しないということです。
- スキル・テクニックの言語化や棚卸しができる
- 現場で使える他社事例を知ることができる
- 社内に共通言語ができる
- CRMの入力率が高まる
- 連帯感、社内のノウハウ共有が高まる
- できる営業マンの雰囲気を感じる
スキル・テクニックの言語化、棚卸しができる
営業という仕事は、他の職種に比較して、スキル・テクニックの言語化が進みにくいものです。なぜなら、再現性が低いと思われているからです。
お客様は毎回違う人、営業担当者の性格でできるできないが変わる、同じトークをしても効果が違う、相手の気分に翻弄される、競合がいるためいつの間にか状況が変わる…
こうした事情があるからこそ、「個人で、その人に合わせて身に着けるもの」と考えられる方も多いでしょう。
しかし、実際は違います。100%ではなくとも再現性はあります。性格ではなく、習慣やツールが成果に結びついていることも多くあります。
営業研修で、何かしらのスキル、テクニック、ツールを紹介すると、「俺がやってきたのはこういうことだったのか」という状態が生まれます。こうして言語化できると、後輩、同僚に伝えることが可能になっていきます。
この言語化は、誰でもできるわけではありません。トップセールスにインタビューしても、「感覚的にやっています」と言われることもよくあります。
研修講師のスキル、コンテンツの流れ次第ではありますが、社内のテクニックを言語化し、実事例と共に後輩に伝えていくためにも研修実施をお勧めします。
現場で使える他社事例を知ることができる
営業研修で、他社のやり方を学びましょう。研修講師が他社での営業経験やコンサル経験があるのであれば、どんな会社がどんなトーク、ツールを使っているかを知ることができます。
自社に応用できるもの、使えそうなものはどんどん使いましょう。他社のやり方を分かっている人は意外と多くいません。活きた情報収集を進めましょう。
ただ、他社事例はすぐに自社に応用できるとは限りません。その時は、事例から「使える要素を抜き出し、自社用に具体化しなおす」という作業が大事になります。
この作業に慣れてくると、世の中のあらゆる販促が、営業や経営のヒントに見えてきます。もっと言えば、社員の「自分から学ぶ力」に繋がります。
社内に共通言語ができる
研修で習ったスキル、テクニック、マインドセットが社内に根付くためには「共通言語化」が必須です。
上司が部下に、同僚同士でのコミュニケーションの際に、具体的な名称が使われることで研修内容が社内に浸透していきます。
例えば、「もっと商談で粘れよ」と言っていたコミュニケーションが、「商談で3ステップクロージングやって、どこまで進んだ?」というように変われば、抽象的な指導から具体的な指示、振り返りが可能なコミュニケーションに変化します。
上司の指導する力の重要な要素が、この「共通言語化力」です。研修を活用して、共通言語を増やしていきましょう。
CRMの入力率が高まる
多くの経営者、営業のマネージャーが苦労しているのが「CRMが入力されない」ことです。
プレイヤーからすると、面倒くさい、入れる意味が分からない、時間の無駄、一覧性がない、などなど酷評されることが多いCRMですが、上司や経営の立場からすれば欲しい情報の宝庫です。これを活かさない手はありません。
そこで研修を通じて、営業スキル、テクニックの効果と、CRM上の数値やフェーズの推移を結びつけて理解してもらいます。自分の数字を俯瞰することで、自分は何ができているのか、欠けているのかが分かれば、プレイヤーの入力の動機づけになります。
上司が活用できれば、入力率はよりアップします。普段の指導、振り返りをCRMを使って行う、フィードバックやアドバイスをする際に研修のスキル、テクニックを伝え直せばより効果が高まるでしょう。
連帯感、社内のノウハウ共有が高まる
研修は個人ではなく、チームにも良い影響があります。先の4つの意味を持てない研修ですと「無駄な時間だった」となりますが、受講者が意味を感じられれば、それはチームや課内の連帯感の向上や、ノウハウの交換に繋がります。
営業の仕事は、社員同士でお互い何をしているかが意外と見えません。研修で相互の工夫が見える様にしたり、意識させることができれば「情報交換をやった方がいい」「俺もマネしたい」となっていきます。
また、困っていることが分かれば助け合うことも可能です。社員同士、助け合える方が成果が高まるという研究結果も出ています。ぜひ研修を活用して助け合える連帯感を造りましょう。
できる営業マンの雰囲気を感じる
売れている営業は、社会的にイメージされているほど高圧的だったり、口がうまかったりするわけではありません。
服装、態度、言葉づかいに意識を配っていますし、性格的に「不向き」と言われる方が様々な努力をして高い成果を上げていることもよくあります。
まれに営業研修の講師が、営業として高い実績を上げていないということもあります。教え方が非常にうまいのであれば別ですが、そうでなければ、実績のある方に会ってみて、その方がどんな方なのかを雰囲気も含めて感じさせることが大事だと考えます。
まとめ
いかがでしょうか。
- スキル・テクニックの言語化や棚卸しができる
- 現場で使える他社事例を知ることができる
- 社内に共通言語ができる
- CRMの入力率が高まる
- 連帯感、社内のノウハウ共有が高まる
- できる営業マンの雰囲気を感じる
営業研修には意味がない、という声もありますが、そんなことはありません。この6つのポイントを狙って、よい営業研修を自社内に展開してください。きっと成果が上がります。
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