営業研修の資料(教材、テキスト)は、研修で使って終わりではありません。受け取った社員が、その後も自分の業務のために何度も見返すものになっている必要があります。
多くの企業では、研修資料は研修で使われて終わりです。その結果、研修で習ったこと、教わったことを、大半の社員が忘れていきます。これでは研修効果が出るはずがありません。
今回は営業の「お礼」における営業研修の資料(教材、テキスト)について考えていきたいと思います。
※テキスト作成の基本となるポイントは「研修資料の作り方 基本編」をご参照ください
研修で「お礼」を伝えるなら、まずは「目的」を
研修で「お礼」について伝える際は、事例が何よりも重要です。
多くの方は、「お礼を言う」ことの大事さは分かっています。しかし、営業ですと、特に新規営業ですとお礼メールを送っても返信がないため「意味がないのでは?」と思ってしまい、徐々に不要な作業になってしまっています。
そもそも、お礼をすることの目的は何でしょうか?
普通に考えれば、お礼をするというのは「感謝の意を表す」ために行います。それは何か見返りを期待する行為ではありません。
でも多くの営業は「お礼をする」ことを通じて、売上が欲しい、問い合わせが欲しいと見返りを求めてしまっています。それでも見返りがないから「意味がないなあ」となるのです。
ですから、そもそも見返りを期待してはいけないと伝えましょう。
お礼の目的を「営業活動」とする場合の研修資料作成のポイント
一方で、お礼メールや手紙を「営業活動の重要な一部」とするのであれば、最初からそのための考え方、スキル、武器を授ける必要があります。
その場合の目的として何が適切か、は企業によって違います。※当社のお勧めは「お礼メールで営業効率アップ!営業におけるお礼の3つのポイント」をご覧ください
資料作成の際のポイントは、
- 事例
- 効果
- 型化
です。
事例
どんな時に、どんな目的で、どんな御礼をしたのか、について、社内の事例を紹介しましょう。その際の事例の分け方は目的と、形式で分けると良いでしょう。
目的別に、例えばマインドシェアの向上、営業のことを覚えてもらう、商品を社内に紹介してもらう、などで分類します。
その上で、手紙、ハガキ、メール、fax…といった形式で分類をしましょう。
そうすることで、営業自身が、その時の目的別にどんなやり方が良いかわかるようになります。
効果
どんな形でお礼を伝えても100%の効果はありません。ですからまずは、目的別に事例を読み、真似したいものがあればそれを少なくとも10~20回は繰り返すように伝えましょう。
その上で、効果を記載します。CVを取れる会社であればそのCVの記載を、取れない会社であれば具体的なお客様からのレスポンスや、得られた成果を書きましょう。
この際、ともすると個別具体の事例になってしまうように感じるかもしれませんが、それで一向にかまいません。
型化
最後は型化です。過去の事例をテキストに起こし、顧客に合わせて社名や相手の名前、商談の状況、得られたことなど、カスタマイズする部分としてはいけない部分を明確に分けましょう。
この型化をすることで、営業自身の作成工数を削減することができ、似たような効果の再現が見込みやすくなります。
お礼に関する研修テキストは「デジタル」で
研修資料やテキストは、全体を通して考えれば紙・差し込み式の方が「読み返される」ものになりやすいです。
しかし、お礼に関してはデジタルにしておくことが重要です。理由は、社内で何度もコピペして使うからです。
商談と違い、多くのお礼連絡は社内で行います。すぐにファイルを開き、コピペして、必要な箇所だけ修正して・・・と短時間で進めるためにはデジタルファイル化が欠かせません。
他の営業ステップと違い、お礼については一方的なコミュニケーションをとれるため、こちらが「定型化」がしやすいのです。そのため、最も効率化・フォーマット化がしやすいと言えます。
ぜひ、何度も使い回してもらえるフォームを作成しましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
営業研修の資料、教材、テキストを作成、見直しをする際のポイントをご紹介しました。
お礼に関しては、事例・効果・型化が重要で、デジタルにすることが大事です。
ぜひ、良い営業研修にし、社員の成長を促進させ、業績アップしてください。
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