皆さんは、「交渉スキル」と聞いて、どのようなものをイメージされるでしょうか。
「勝ち負け」「出し抜く」と言った勝負に関連するようなイメージから、「だます」「買わせる」といったネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれません。
そのイメージから、多くの方は「うまく話す」「大事なポイントを隠す」「タイミングよく価格をコントロールする」といったスキルを想像するようです。
もちろん、話は上手な方がいいでしょう。しかし、大事なポイントを隠した交渉は、お互いの為になるでしょうか?後から大事なポイントに気づいたら「だまされた」と感じます。その相手とは二度と取引はしたくないと思うでしょう。
これでは、瞬間的な成果しか出ず、長期的な強い関係性を作ることは不可能です。
そうではなく、今回ご紹介したい交渉スキルとは、「勝ち負け」ではなく「お互いのwin-winを狙い、信頼関係を作る」力です。交渉というイメージからは遠く感じるかもしれませんが、このスキルがあるからこそ、双方に満足した取り引きができ、関係性が長続きしていくのです。
結果的に、ビジネスにおいて「信頼できる相手」が増えていく、自分に協力してくれる「パートナー」が増えていくことになります。ビジネス上の成功や成果、応援者の増加は、キャリアアップのために非常に重要な要素になるでしょう。
ぜひ、勝ち負けではなく「お互いのwin-winを狙い、信頼関係を作る」力を身に着けてください。※「売れたら終わり、もう二度と会うことはない」という方には不要です。
交渉スキルは準備が8割!準備の3つのポイント
では、そうした「信頼関係を築く」交渉のためには、どのような準備が必要でしょうか。
こうした交渉では、お互いにギブアンドテイクの状態になります。つまり、「自分が欲しいもの」だけでなく「自分が提供できるもの」を考えて臨みます。さらに、それらが双方に合致し、感情的にも「これでよかった」と思える必要があるのです。
ポイントは3つです
- 「提供できるもの」のリストアップ
- 「提供に関連したリスク」の伝達
- 双方の優先順位の仮説
では、一つずつ見ていきましょう。
「提供できるもの」のリストアップ
「提供できるもの」のリストアップが最も重要です。
研修では、皆さんにこのリストアップのワークをして頂いています。多くの方が、3個前後で止まってしまいます。これでは相手への価値提供ができません。自分が何を提供できるのかをまずは考えてみましょう。
あなたが提供できるものが「お金以外」に、または「商品以外に」どれだけあるかによって、相手の満足度が変わってきます。また、商品しかない、のであれば商品が提供できる価値をとにかく分解してみましょう。
「提供に関連したリスク」の伝達
その上で、それを提供することにどのようなリスクがあるのかを考える必要があります。自分がそのリスクを受け入れてでも提供する価値があるか、相手からもらえるであろうものと釣り合うかを考えるポイントになります。
このリスクが「後から」分かると、「だまされた」となります。事前に分かっていれば「自己責任」となるのです。
後者の状態にしなければ、相手とは長期の関係にはなりません。
双方の優先順位の仮説
最後が優先順位です。ここが分かっていなければ、思い付きで意思決定をすることになったり、何度も持ち帰って検討したり、どんどん期限が迫ったり…と良いことはありません。
優先順位が見えてくると、どこまでが妥協してよいラインなのか、どこからが交渉を打ち切るポイントなのかも見えてきます。
この妥協してよいラインは、当然双方にあります。この双方のライン内で交渉が決まります。この概念をZOPA(Zone Of Possible Agreement:交渉がまとまる可能性のある範囲)と言います。
この範囲についての仮説を立てることが準備のキモになります。
交渉スキルを高める研修のポイントとは
では、これまで紹介してきた交渉スキルを高めるためには、どのような研修が必要なのでしょうか。
大事なポイントは、切るカードを増やすことと、ZOPAの見極めです。
切るカードを増やすためのフローチャート作成
営業シナリオのパターン分岐のイメージと、その際にどんなカードを切るかをイメージさせましょう。
そのためには、最初はシンプルなゲーム研修が導入しやすいです。ゲーム研修はこちらを参照ください。 https://t-ability.com/sales-training-008/
ゲーム形式にすることで、複数のシナリオがイメージできるようになります。ゲーム後は出てきたパターンを参加者同士で整理をし、フローチャート化しましょう。
ZOPAの見極め
その上で、ZOPAの見極めです。この時重要なことは、営業がどこまで価格と時間をコントロールできるか、です。
研修も重要ですが、会社として値引きのライン、時間のラインを設ける必要があります。特殊な例を除き、営業個人に委ねると社内の他の部門が割を食うことになりかねません。
上司からラインを明確にし、その上でロールプレイングです。そのロールプレイングは、先ほど研修参加者で作成したフローチャートに沿って行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。交渉スキルは勝ち負けではない、「お互いのwin-winを狙い、信頼関係を作る」力であるということや、その為のポイントを理解いただけたかと思います。
トレーナビリティーでは、今回ご紹介した概念をより詳しくお伝えし、さらに「交渉準備の4ステップ」に則って、十分な準備ができる状態を目指した研修をご用意しています。
また、営業に必須の「5つのクロージングメソッド」も提供しています。
ご不明点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。