今回は、研修のアイスブレイクについてご紹介します。
研修を行う際に、アイスブレイクをすることは多いと思います。しかし、毎回同じでは芸がない、面白くない、など色々気になりますよね。
今回はアイスブレイクのネタを紹介します。皆さんの研修にお役立てください。
特に2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、オンラインミーティング、オンライン研修が増えましたよね。そこで可能なアイスブレイクも紹介します。
アイスブレイクとは
アイスブレイクとは、場の雰囲気が凍り付いている、まだ参加者が緊張していて積極的な会議や研修にならない時に、その空気や雰囲気をよくすることを、「氷を壊す」ことに例えた言葉です。
特にワークショップ形式の場合には、このアイスブレイクがあることでリラックスして参加できる、意見交換が活発になるといったメリットがあります。
一方、アイスブレイクへの導入方法がうまくいかないと、場が余計にしらける、やる気をそいでしまうこともあります。上手に進めていきましょう。
オンラインで実践可能なアイスブレイクネタ
オンラインだとを人との距離が測りにくいですよね。非言語情報が伝わりにくいことが大きな要因です。また、普段から接する機会が減っているため、業務外情報がキャッチアップ出来ていません。
そこで、オンラインでのアイスブレイクでは、非言語コミュニケーションを促進させる・業務外情報を共有するようなことができるとより打ち解けて話し合うことができます。
共通点探しゲーム
特に研修序盤での実施がオススメです。
講師やファシリテーターがいるなら、その人の自己紹介からスタートしましょう。その際に出身地や血液型、前日の食事など、「誰でも持っている要素」を自己紹介に盛り込みます。
その上で、参加者同士で同じ要素で自己紹介をさせ、グループ内で「共通点がいくつあるか?」を探してもらいます。その数をグループごとに発表してもらいましょう。
時間に余裕があれば、講師側から項目を提示するだけでなく、フリートークの時間を作り、共通点を探してもらってもいいでしょう。
お互いの状況が分かる、共通点が分かるとリラックスし、関係性が深まります。ぜひ実施してみてください。
画面越しで図形をつくる
3~6人ぐらいでグループを組みます。講師・ファシリテーターからグループごとに「作ってもらう図形」のお題を与えましょう。
例えば、グループごとに四角形、五角形、あるいは★マークをつくるなどのお題を出しましょう。
カメラ越しで体を動かすため、実際の自分の動きとズレていることをアドバイスをしあったり、人によっては画面設定が違うために設定見直しを教えたり、というコミュニケーションが発生します。
つくったら、画面をキャプチャし、グループチャットに投稿します。
投稿までのスピードで一番早かったチームや、形がきれいなチームを称賛しましょう!
プチプライベート公開
オンラインで各自が会社にいないことを有利に活用するアイスブレイクです。
いま、身の回りにあるものを何か一つカメラに映し、それが何かを説明してもらいましょう。お互いの人となりを理解するためには、未公開情報を開示することが非常に有効です。
ただし、注意点があります。
それはプライベートの開示強制にならないようにすることです。当然ですが、プライベートというものはご本人に開示するかどうかの選択権があります。ですから、ここに踏み込みすぎることがトラブルになる可能性もあります。
講師・ファシリテーターは、その旨についてしっかりと説明をした上で、
- 開示できる範囲は自分で決めてください
- 他の方は質問をしても良いが、本人が見せていない情報を探らない
- 身近に開示できるものがなければ、口頭説明だけでもよい
と伝えてあげてください。
また、皆さんが話しやすくするために、講師・ファシリテーターは身近な例を使って見本を見せてあげると良いでしょう。
私が実際に行うときは次のようなものを開示しています。参考になれば幸いです。
- 妹の結婚式でもらったマグカップをいつも使っている
- 珈琲が好きで、デスクサイドにサーバーを置いている
- 最近読んだ本を見せる
こうした例を見せることで、参加者が「この程度でいいんだな」と感じてくれます。
体を動かすアイスブレイクネタ
体を動かすと、血流がよくなり呼吸も増えてリラックス効果が高くなります。参加者の服装の制限もありあすが、できる範囲で体を動かしてみるのはお勧めです。
ストレッチ ツボ押し
簡単にできるストレッチやツボを紹介し、実際に参加者同士でやってみましょう。眠気が襲ってきたらやってみる、研修途中でやってみる、など場面はいつでも大丈夫です。
お勧めは、肩のストレッチです。私は研修で実際に以下のようなものを行っています。
- 足を揃えまっすぐ立ち前ならえのポーズを取る
- 手の平を合わせて、上に向け肘を90度まで曲げ両肘をくっつけて胸の下で揃える
- 顔は正面を向いた状態で腕だけをゆっくりと上げていく
肘をつけられない、腕を上げられないという方もでてきますが、できる範囲で大丈夫です。「できる!」「イタタ・・・」など声が上がりますので、そのまま盛り上げてみましょう。
ツボだと次のものをよく使います。
- 中指の爪の生え際から2~3mm下に、中衝(ちゅうしょう)というツボがあります。もう片方の手の親指と人差し指で、中指を挟むように持ち、ゆっくり呼吸に合わせて押します
- 首の後ろ、首と頭蓋骨とのつなぎ目、後ろ髪の生え際部分にある風池というツボを押します。首の骨をはさんで左右2か所にあるので、親指で、上に持ち上げるように押します
目標ジャンプ
必要なスペース:1m×3m程度のスペース
誰かを指名し、まずは何も考えずに立幅飛びをしてもらいます。
次に、1回目の記録よりも少し先の位置を指定し、そこまで飛んでくれ、と依頼しましょう。
クリアしたら、更に先を指定します。3回目に飛ぶ時は何かインセンティブを与えてもいいでしょう。
そうすると、大抵の方は3回目失敗しても、1回目よりもいい記録になっています。これは「目標を決める」ことで、その人の可能性が引き出される例だと考えられます。目標が明確になって、そこを目指すことで人の可能性が引き出されます。
このような感じでまとめると、目標の重要性を伝えつつ、研修コンテンツに導入できます。
ブラインドスナイパー
必要なツール:紙をまるめたボール×3個、目隠し用の布(目をつぶる、でも可)
スペース:3m×5m程度のスペース
3人~5人程度でチームを組み、一人を敵役、一人をスナイパー役、残りの人が援助者という形に役割分担します。
スナイパー役は目隠しをし、紙を丸めたボールを手に持ちます。敵役はスペース内のどこかに立ちます。援助者は、目隠しをしたスナイパー役が敵役のお腹(別の場所でもいいですが、指定してください)にボールを当てられるよう、声でサポートします。
1回投げるごとに、援助者から距離・方角・高さについてアドバイスをします。目隠しをとってはいけません。
3回以内に当たれば成功、当たらなければ失敗です。
チーム内でのコミュニケーション活性、情報伝達の難しさなどを伝えられます。
短時間でできるアイスブレイクネタ
愛の連鎖
必要なツール:時計やストップウォッチなど、時間を計れるもの
スペース:5m四方程度(人数による)
参加者同士を10名前後にグループ分けをします。グループ全員で手をつなぎスタートの人とゴールの人を決めます。スタートの人は、隣の人の手をぎゅっと握り、握られた人は、もう一方の手をぎゅっと握ります。
このように手を握るという行為をゴールの人まで連鎖させ、そのタイムを計測しましょう。グループが複数ある場合は競い合い、1チームのみの場合は、何回か実施したり、順番を変えながらより速いタイムを目指しましょう。
チームワーク、PDCAなどを連想させることができるワークです。
後だしじゃんけん大会
スペース:特になし
講師と参加者でじゃんけんをします。まずは全員が立ち上がり、講師とじゃんけん、負けた人から順に座っていき、最後に残った人が勝者です。
この時、参加者には必ず後出しをしてもらいます。じゃんけんぽん!の掛け声で講師が出し、もう一度「ぽん!」と言って、そのタイミングで参加者に出してもらいましょう。
講師と一緒に手を出した人、および後出しでも勝てなかった人が座ります。座った人もじゃんけんはさせてください。そうすることでコツのようなものが見えてきます。
コツはぜひ、参加者から聞いてみましょう。この言語化が「学ぶこと」というようにつなげると良いでしょう。
誕生日の鎖
必要なツール:ストップウォッチ等時間を計れるもの
参加者同士で、年齢は言わず、誕生日をお互いに確認しあいましょう。制限時間を3~5分程度で設けて、その時間内に行って頂きます。
時間が経過したら、誕生日が1月1日から12月31日の順で並んでもらいます。並ぶ時間は1分以内です。
並び終わったら、前から順に誕生日を言ってもらいましょう。
このままチーム分けをしてもいいですし、季節に関連する話をしても結構です。
少人数でもできるアイスブレイクネタ
私は・・・!
必要ツール:A4程度の紙を人数分、筆記用具、ストップウォッチ等時間を計れるもの
紙を全員に渡し、紙の左側に「私は」と20個縦に書きます。次に「私は」の続きをまずは10個分本人で記載をし、その後の10個を他人に記載してもらいます。
内容や量を問うのではなく、自分自身への気づき、発見、他者から見える自分像をイメージすることが可能になります。
ワード探し
必要ツール:A3の用紙、ストップウォッチ等時間を計れるもの
参加者を2チーム以上に分けて、A3の紙を渡します。講師から「言のつく漢字」などのお題を出して、そのお題に沿った漢字をたくさん書いてもらいます。最終的にたくさんかけたチームが勝利です。
なお、漢字だけでなく「wo で始まる英単語」や「江戸時代の大名の名前」などでも構いません。
知識系のものなので何でも構いませんが、その日の研修カリキュラムに合わせたネタにすると良いでしょう。
新聞紙ジグソーパズル
必要なツール:新聞紙、ストップウォッチ等時間を計れるもの
チームを複数に分割し、新聞紙を1ページずつ渡します。チームで新聞紙を破り、ジグソーパズルを作ってもらいます。この時、細かくなりすぎないよう、一つのピースは概ね5cm辺以上とします。
パズルが完成したら、他のチームのパズルを組み立てに行きます。一番早く完成したチームの勝利です。
新聞紙の文面から、その日のテーマに移ってもいいでしょう。
氷を砕く
必要なツール:塊の氷、アイスピック、トレー、プラスチックコップ、ドリンク
チームを複数に分割し、各チームに上記ツールを渡します。その氷を各チームで砕いてもらって、プラスチックコップに入れていき、その日のドリンク用にしてもらいます。まさにアイスブレイクですね。
温度の違うものを触ることで、触感が強化されたり、会話が生まれたりします。また、上手なチームがあったら、そこにインタビューをして、コツを聞き出しましょう。
まとめ
いかがでしょうか?アイスブレイクと言っても、色々なパターンがあることが分かって頂けたと思います。ぜひ楽しい研修にしてください。
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