営業成績の底上げに! マネジメント上手な上司はSFA/CRMを上手につかう!

皆さんは、SFA/CRMを営業に活用していますか?

しっかりと活用すれば、営業成績を伸ばすことも可能なシステムですが、多くの企業では活用が出来ていません。

株式会社マツリカが行った調査によりますと、SFA導入による問題解決について、半数以上が解決したと言えないと答えています。また、満足度もそれにほぼ比例して半数以上が満足をしていないという結果でした。

引用元 株式会社マツリカ プレスリリース
https://product-senses.mazrica.com/press-release/press_20170223.html

そこで今回は、上司の立場からSFA/CRMの活用について紹介します。部下の業績アップのためにも、ぜひ明確な目的をもって活用してください。


パイプラインの意味を理解させる

パイプラインとは

パイプラインとは、営業の各プロセスを分解し、プロセスごとに現状の案件数を可視化するというものです。

テレアポ→初訪問→ヒアリング→提案→見積→クロージング→契約 というように、その会社の営業プロセスを分解しましょう。

パイプライン管理の効果

これをみると、各営業の違いが分かります。プロセスを推移する際の歩留まり(テレアポ率やヒアリングから提案に繋がる率)の違いが分かれば、指導するポイント、部下の課題がどこにあるかが分かりますよね。

パイプライン管理の落とし穴

パイプライン管理をすると、歩留まりが下がるポイントが可視化されます。つまり、「そこが課題である!」と特定しやすくなります。

しかし、ここが落とし穴なのです。歩留まりが低くなる箇所を、イコール「弱い」と位置付けてしまうと課題解決にならないことがよくあります。

リードの種類が同じか、扱っている商品単価は、エリアは、といった諸要素を鑑みて適性な状態を部下と一緒に作っていきましょう。

歩留まりが下がるポイントをどうしようもできないなら、もっと前のプロセスに遡って改善する必要も出てきます。パイプラインをただの歩留まり確認に使うのではなく、他の営業メンバーと比較しながら本質的な違いを探すツールとして活用ください。


ダッシュボードマニアにならない

上司をしていると様々な情報を確認したくなるものですよね。SFAではダッシュボード作成が簡単にできますから、つい色々なものを作りたくなるかもしれません。

しかし、たくさん確認することが本当に必要なのでしょうか?そもそもKPIを適切に設計していれば、ダッシュボードは一つか二つでよく、あとは不要です。

また、ダッシュボードにする価値は「可視化」であり、例えばエクセルで管理している場合でも一定の数値を超えたら色をつけるなどすれば対応可能なこともあります。

むやみやたらにダッシュボードを作成し、部下へのアドバイス時間が減ったり、部下に必要以上に情報入力をさせてしまっては営業成績は上がりません。

ダッシュボードの作成は必要最小限に留めましょう。


入力の習慣化に投資する

SFA/CRMは、部下が入力してナンボです。部下がしっかりと入力してくれるようになるために、時間やお金を投資してください。宝の持ち腐れとならないようにしましょう。

入力内容を基に定期的に対話する

SFA/CRMのメリットを一番感じないのは部下です。営業個人からすれば、自分の売上見込みが自分の頭で分かっているため、入力する必要をそんなに感じてくれていません。また直行直帰もあり、会社で入力するのが面倒という声がよく聞かれます。

そこで、しっかりと入力が「メリット」になるようにしましょう。一番のメリットは成績アップです。上司から声をかけ、時間を確保してもらい、データを基に会話しましょう。

会話が深まれば、営業の気づきになります。そうすれば入力した価値を感じてもらい、ますますちゃんと入れよう、となります。
※会話のためのコーチングスキルはこちらから

入力項目やタイミングに慣れるまではインセンティブ等を出す

導入初期は、多くの営業メンバーが「面倒だなああ」と思うものです。そこで、面倒くさいけどやらなきゃ、となるようにしなくてはいけません。

そこで社内で入力キャンペーンを行い、入力の精度や量を競いましょう。もちろんこれは本質ではありません。入力の結果、成果につながるのが本質です。しかし、そもそも入力させなければなりません。

ちゃんと入力した人には景品を与えると同時に、全体の前で「入力のコツ」や「入力してみて変わった良いこと」を話してもらいましょう。本人も話すことで「SFA/CRMを使っている人」という社内ブランドに、聞いている人も「メリットがあるなら・・」となります。

アドバイスのメールを送る 

SFA/CRMは上司の好きなタイミングでチェック可能です。対話の時間が持てなくても、定期的に確認し、メールでいいのでアドバイスを送りましょう。

見られているという意識が営業に入力を促します。

毎日、入力を促す

ベタですが、ちゃんと毎日言い続けましょう。

その際に大事なのは、「どの情報だけは最低限必要なのか」を明確にすることです。何のための情報なのか、なぜ必要なのかを理解し合うことで、「言い続けること」がただの小言から必要なアドバイスになります。


上司の管理のためでなく、部下の成果のために活用する

上記のように、必要な機能を理解し、しっかりと部下のために活用することで、部下の成績向上に繋がります。

今回ご紹介したことは手法ですが、大事なことは「部下のために」というマインドになっているかです。これがなければ、ツールがよくても全て自分のためになってしまい、部下にとっての良い活用にはなりません。

逆に、しっかりと活用できれば上司と部下の共通言語になり、部下の成長を促すことが可能です。育成上手な上司は、SFA/CRMをしっかりと活用しています。


まとめ

いかがでしょうか?SFA/CRMの活用について、上司の視点から考えてみました。

SFA/CRMを導入して「業務が増えた」と思わせてしまう会社が後を絶ちません。そうなってしまっては業務改善は難しいです。しっかりと部下を巻き込んだ運用にしていき、部下の成績向上に寄与してもらえたら嬉しいです。

 

なお、こうした施策を既にやっているが成果に繋がらない、という場合は人事制度や文化上の課題も考えられます。分からないことなどありましたら、お気軽にご相談ください。

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