組織・人事・研修コンサルタントの新井です。
今回は「営業組織のマネジメント」についてお伝えしたいと思います。
マネジメントをする立場になると、いろいろな仕事がありますよね。
KPIを管理する、部下の面談をする、予算を管理する、同行する、謝罪する、
部門間の調整をすることなど、本当にさまざまです。マネージャーは大変です。
さて、このようにいろいろな職務がある中で何をすることがマネジメントなのでしょうか?
そしてマネジメントというのは具体的には何をすればいいのでしょうか?
私も初めて自分のチームを持った時は混乱しました。
チームの成果を出すことがマネジメントの目的だと思っていた私は、
とにかく成果を出すべくひたすらチームに対して「指示・命令」をしていました。
「ホウレンソウをしろ」と言いながら、実際に求めていたのは「ホウレン」だけで、
メンバーからすれば相談の余地はありません。
「こうすれば営業成績が上がる」という、個人的な成功体験に基づいたノウハウがあり、
それを実行すれば成果がでると思っていたのです。
結果、どんな状態になったでしょうか。
「やめたい」というメンバーが増えました。
チームの雰囲気・空気は重苦しく、後ろ向きのエネルギーが満ちていました。
毎日夜遅くまで仕事をして、どうすればいいか考え続けたのに、成果は出ませんでした。
今ではこのアプローチが間違っていたということがハッキリと理解できています。
今、私が考えるマネジメントとは
「メンバーが楽しく、成果に向かっている状態を作ること」「その結果、成果を出すこと」
という2点を満たすことです。
そのためには、トライアンドエラーを積極的に繰り返し、メンバーの自主性を育み、
成果のための兆しを逃さずにサポートをすることが大事です。
その状態を作り出すためには、KPIを設定したうえで
そのKPIを達成していくことを中間目標とし、
そこを達成するために何をすべきかを「考えさせ」て、
アクションをとったことを褒めること
が大事になってくると考えます。
シンプルですが、うまくいっていない組織は何も褒めていません。
やったことを「当たり前」として捉えて、他のことについてダメだしをしています。
これではメンバーとしては「正しく進んでいるのか」がわからず、疲弊してしまいます。
また、結果を出すためには、上司のアドバイスは必須です。
しかし「アドバイスを押し付ける」形では、自主性は育まれませんし、
そこに工夫が入らなくなってしまいます。
工夫・自主性を育むためにも、「自分で考えた」という状態を演出することが大切です。
マネジメントは大変ですが、メンバーの達成感が一番の薬になります。
一つ一つを確実に進めていくためにも、KPIの管理と、そこを進むためのサポートを
していっていただきたいと思います